今、注目される「健康経営」。企業はどのように取り組むべきか

健康経営に取り組むべき背景と理由

厚生労働省の発表によると、国民医療費は年々増加傾向にあり、平成29年度は42.2兆円、前年度から9000億円増加しました。また、少子化による労働人口の減少も避けられない状況です。こうした将来を見据えると、企業には従業員数の確保とともに、1人の従業員にできるだけ長いあいだ働いてもらうための施策が必要となってきます。

さらに、企業が追求する生産性向上には、従業員が健康で最大限のパフォーマンスを発揮することが不可欠です。ほかにも、うつなどのメンタル疾患や労働災害に対する、企業の社会的責任を問う声が大きくなっています。こうした現状から、従業員の健康管理が企業にとって重要な課題となっており、「健康経営」という言葉にも注目が集まっています。

健康経営とは、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する経営手法のことです。企業が率先して病気やメンタル疾患の予防に取り組むことで、健康問題による生産性低下や医療費の増大といった問題の解消につながります。また、将来的には企業イメージアップや収益向上も期待できます。

企業はどのように健康経営に取り組むべきか

健康経営を実践するには、従業員の意思や努力だけに任せてはいけません。経営者が健康問題の重要性を理解した上で、社内外にメッセージを発信し、行動が誘発される環境を作り上げる必要があります。そして、いざ健康経営に取り組む際には、「自社を知る」ことと、「社員の健康状態を把握する」ことが大切です。健康への危機意識を共有することが、取り組みの第一歩となります。

まず、何に取り組むべきかを明確にするため、健康診断やストレスチェックテストなどを行い、受診率や健康状況を調査します。次に、その調査の分析結果に基づき、自社の健康課題にあった取り組みメニューや目標を設定し、達成できる数値や取り組み方法を決定して従業員に周知します。できそうなことから取り組みましょう。例としては、ノー残業デーやストレッチの時間の確保、個別診断による食事や運動の指導などが挙げられます。

しかし、どれだけ優れた目標を設定しても、従業員に実践されなければ意味がありません。そのため、説明会やセミナーなどを開催し、従業員の健康に対する理解を促し意識を向上させ、定着させることが重要になります。取り組み開始から一定期間の経過後には、どれだけ実践され、どのような結果を残したかをアンケートなどで調査して、その結果を踏まえて施策を改善したり、新たな計画を立てたりしていきます。

健康経営に取り組んだ会社事例

ここで、経済産業省によって認定される「健康経営優良法人2018(大規模法人部門)」に選出された、パーソルグループの株式会社ハウコム(旧社名)の取り組み事例を紹介します。

ヘルプデスクやITサポート、コールセンターなどのBPOサービスを提供し、何よりも「人」が資本となるハウコム。従業員が心身ともに健康でなくてはならないという観点から、健康状態および生活習慣の現状把握として以下を実践しました。

  • 1.健康診断結果の分析
  • 2.健康保険組合からの情報入手
  • 3.社員への生活習慣に関するアンケート

これらの結果を踏まえて具体的な取り組みを決定し、できることからスモールスタートしました。その具体的な内容は以下の通りです。

  • 1.自動販売機の商品構成の変更(トクホ、無糖商品を増やす)
  • 2.プラス1,500歩運動(歩数計貸与)
  • 3.社員同士、家族を含めたコミュニケーション(スポーツイベント、ハロウィーン、子供参観日など)
  • 4.勤怠管理システム活用での異常値検知(欠勤、遅刻、残業時間)

こうした取り組みの結果、食生活に気を配ったり、歩いて運動したりする社員が増加するなど、健康に対する意識の向上が見られました。また、メンタル不調者の早期発見や適切な労務管理といった結果にも結び付いています。

パーソルワークスデザインが「健康経営優良法人」の認定取得を支援

そのハウコムが商号変更したパーソルワークスデザインでは、健康経営の取り組みを支援する「健康経営優良法人認定支援サービス」を提供しています。

大学との共同研究により開発したプログラムを活用して、企業の現状把握や分析、目標設定、行動変容などの活動を支援し、「健康経営優良法人」の認定取得を目指すためのサービスです。目標設定とその活動を支援する付加サービスとして、健康診断支援サービスや特定保健指導サービスも提供しています。

健康診断支援サービスは企業の健康診断実施を支援するもので、受診予約の代行や検診結果のデータ化などを通して、担当者の作業負担軽減を実現します。受診率向上の一翼も担います。特定保健指導サービスは、特定保健指導対象者に対して対面面談やTV電話面談、電話フォローを行い、食事や生活習慣の改善を指導し、糖尿病などの重症化予防に取り組みます。

パーソルグループに蓄積する豊富なノウハウを活かし、企業の健康経営をきめ細やかにサポートします。まずは、お気軽にご相談ください。

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