シリーズ:KCS④ KCSの「EVOLVE」ループでは何をするか

ナレッジを中心に据えたコールセンターの運営をするのが「KCS」であり、サポート業界において先進的な米国ではナレッジマネジメントの手法として「KCS」が取り入れられています。そしてKCSの大きな流れを象徴するといわれる「ダブルループプロセス」の2つ目のループである「EVOLVE」ループについて、解説していきます。

Workflow

組織的に動くのが「EVOLVE」ループですが、1つ目のプロセスは「Workflow」です。ここでは、SOLVE側のワークフローを組織的にも定着させるよう意識していきます。

組織的にも定着させていくためには、具体的に「ツール」が役立ちます。例えばログ入力をすることで、それがソリューションに簡単に変換できるようなツールなどを導入し、ソリューションを強化していくのです。

また、サポートサイトやナレッジ用のデータサーバーなど、システム的な観点からもKCSを進めていけるようなインフラをしっかり検討していきましょう。

Contents Evolution

続いて2つ目のプロセスは、「Contents Evolution」です。ここでは、「コンテンツの活性化」を図っていきます。

活性化を図っていくためには、まずコンテンツスタンダードとも言うべき「基準」を作らなければなりません。どういったコンテンツが必要なのか、そして品質の基準を設けるためにも「良いソリューションの例」を明示していきます。

また、どういった人を対象としていて、誰が利用するソリューションなのかもしっかり分類する必要がありますし、記述する表現の基準も細かく設定する必要があるでしょう。

基準や対象者をしっかりと設定した上で、次はコンテンツの利用拡大を図っていきます。利用拡大のポイントとしては、小さく使いはじめてから徐々に大きなグループで使用していく、ということです。

例えば2次窓口だけで利用していたソリューションが一定の利用回数を越えたら1次窓口にも解放し、さらに利用されるようであれば一般向けに書き直してお客さま向けにWeb上で公開していくようにする、というような流れです。

さらに、定期的にソリューションのブラッシュアップも図る必要がありますが、既存のナレッジベースからランダムにソリューションを抽出し、品質の採点をするなどの活動も効果的です。作成者に対して定期的にフィードバックすることで、活性化が促されていくはずです。

Performance Assessment

続いて3つ目のプロセスは、「Performance Assessment」です。ここでは、ソリューション作成やナレッジへの取り組みについて「実績」を評価していきます。

例えば、ここまでのプロセスに関してしっかりと理解し実践できているかどうかを「KCS習熟度モデル」として体系立て、「KCSⅠ」「KCSⅡ」「KCSコーチ」「ナレッジチャンピオン」というようなポジションを付与します。これは実際の職制とは異なり、ナレッジ専用のポジションです。

多くの人に利用される「良いソリューション」を作った人には、価値を高めたことをたたえて報奨を与えたり、ポジションを上げていったりすることで活動を認めていくのです。

こういったモデルは、KCSに限らず該当することですが、「なぜそれをやるのか」「やることでどうなるのか」ということを明確に浸透させることで、その仕事の目的が明確になりモチベーション要因になっていくはずです。

KCSのプロセスでも同様で、ソリューション作成数や更新数、利用される回数に応じて表彰をするなど、適切な人事評価をすることが重要です。

Leadership

最後の4つ目のプロセスは、「Leadership」です。ここでは、まさにリーダーシップを発揮していきます。チームとしてのモチベーション要因を考えて、ビジョンを創造したり、明確化させたりします。ソリューションがチームにとって価値があることを理解し、環境を整え、個人とチームの成功を支援していくのです。

KCSを実装するには非常に強いリーダーシップが必要となります。そのためには、企業や組織のゴールにKCSがどう関連するかを明確に理解し、理解させなければなりません。その上でどう変わらなければならないかを明示して指導していきます。企業や組織の目的達成のため「何をすべきか」に集中することが重要だと言えるでしょう。

「SOLVE」と「EVOLVE」を通して言えることをまとめると、次の通りです。

  • 個人よりもチームでの活動に重点を置いて臨む
  • 実施している「内容」よりも「結果」にフォーカスして進めていく
  • 作成して終わりではなく、発展させていく
  • 他部署などにエスカレーションしたら終わり、ではなく他部署とコラボレーションして作り上げていく
  • 知るだけでなく「学ぶ」こと

以上のようなことをしっかりと意識しながら、ダブルループプロセスを回していきましょう。

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