【保健師監修】 運動や食事で生活習慣病を予防する方法とは?

監修

広島大学大学院 医系科学研究科 成人看護開発学
特任助教/保健師  豊島礼子

生活習慣病を放置すると何が起きるのか

生活習慣病というのは、食習慣や運動習慣、喫煙や飲酒などの生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患の総称です。以下の疾患はすべて生活習慣病に該当します(先天性、家族性のものは除く)。

  • メタボリックシンドローム
  • がん(悪性新生物)
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • アルコール性肝疾患

これらの生活習慣病は、年に1回の定期検診で異常を指摘されても「別に痛みも症状もないし、問題ないだろう」といった理由で放置してしまう人が少なくありません。しかし、放置していると徐々に重症化し、場合によっては入院や長期の療養が必要になることも考えられます。

企業にとっては、自社の社員が生活習慣病を悪化させて、突然の入院や療養が必要になってしまった場合、大きなダメージとなるでしょう。そのため、日ごろから社員の健康を管理していくことが大切です。

では、何に注意して、改善していけば良いのでしょうか。今回は、社員一人ひとりがすぐに取り組むことができる改善策を中心に、生活習慣病の予防を考えていきましょう。

食事によって生活習慣病を改善する

そもそも生活習慣病の発生要因は以下の3つに分類されます。

遺伝的要因
両親や祖父母など、血縁関係のある方の中に生活習慣病と診断された方がいる場合は、若く健康なうちから気を付けるようにしましょう。
外部環境的要因
仕事が多忙で1日2食になってしまうことが多い方や、シフト勤務などによって食事の時間が不規則になってしまう方などは注意が必要です。
生活習慣的要因
いつでも間食できる環境にある方、お酒をよく飲む方、野菜をあまり食べない方などは、食事の量やバランスが偏っている可能性があるため注意が必要です。

これらの発生要因を踏まえて、以下のような実際の例をみてみましょう。

健康的ではない食事の一例

欠食
  • 問題点…空腹時間が長くなりすぎます。
間食 10時 (自動販売機で購入)ペットボトルカフェオレ1本(加糖)
  • 問題点…一時的に空腹はしのげるかもしれませんが栄養素は少ないです。
昼 14時 (コンビニで購入)おにぎり2個、シュークリーム
  • 問題点…バランスが炭水化物に偏っています。
間食 15時 (会社のいただきもの、休憩室に常備されている粉末ドリンク)クッキー3枚、ココアなど
  • 問題点…昼食から1時間しかたっておらず、さらに炭水化物の過剰摂取となります。
夜 20時 (イタリアンレストランで外食)白ワイン2杯、ピザ2枚、チーズ盛り合わせ、えびのフリット、カルパッチョ】を2人でシェア。デザートにティラミス
  • 問題点…量が多く脂質も多い食事です。

一例ではありますが、このような食事を繰り返している場合は、生活習慣病の発症を予防する必要があります。その際に見直すべきポイントとしては、次の3つが挙げられます。

自分の年齢と活動量から「体が必要としている食事量」を把握し、必要以上に食べ過ぎないようにすることが大切です。食べたものを入力したり、写真をとったりするだけでカロリーを計算してくれるアプリなどもありますので、活用してみましょう。
時間
朝起きてから2時間以内に食事をとると、2回目の食事は血糖値の上昇が緩やかになります。また、寝る前の2時間前までに食事を終えておくことで睡眠の質を向上できます。それらを踏まえた食事時間の設計をしましょう。
バランス
いつも同じものばかりを食べるのを避け、特定の栄養素を極端に制限しないようにしましょう。また、季節の野菜などを取り入れることを意識してみてください。

以上を踏まえた健康的な食事の一例は、以下の通りです。

健康的な食事の一例

朝 7時 (自宅で自炊)トースト、オニオンスープ、オムレツ、牛乳、季節のフルーツ
昼 12時半 (定食屋で外食)ハンバーグ定食(ごはん、野菜サラダ、ハンバーグ)
間食 16時 (コンビニで購入)ヨーグルト
夜 19時 (自宅で自炊)雑穀ごはん、野菜炒め、ナムル、春雨スープ、麻婆豆腐

運動によって生活習慣病を改善する

食べ物から取り入れたエネルギー量と消費するエネルギー量のバランスが適切に保たれている状態が理想です。そのためにも、食事だけでなく運動習慣も取り入れていくことが大切です。

運動を習慣的に行っていると身体活動量が増えますので、取り入れたエネルギーを効果的に消費できます。逆に運動をしないと20〜30代をピークに筋力が減っていき、基礎代謝量も低下していくとされています。特に次のような人は運動が必要です。

  • 20代の頃と比べて明らかに体重が増えた人
  • デスクワークで座っている時間が長い人
  • 睡眠時間が短いわけではないのに熟眠感がない人

理想的なのは、1日合計60分(高齢の人は1日40分)を目安に元気に体を動かすことです。これをすでに達成している場合には、1回30分以上の軽く汗をかく程度の運動を、週に2回以上のペースで続けるとより健康的といえます。

ウォーキングやラジオ体操など、気軽に始められる運動でもいいですし、時間とお金をかけられる場合は、フィットネスクラブで有酸素運動や筋トレを行うのも良いでしょう。どちらも難しいと感じる場合は、今より「プラス10分」体を動かす時間を確保してみましょう。

生活習慣病が悪化していないか不安になったら

「食生活や運動習慣を改善しているつもりだけど不安が残る」という場合には、会社の保健師、産業医または健診受診機関へ相談してみてください。

また、健康診断は必ず毎年受診しましょう。
生活習慣病には自覚症状がないという特徴がありますので、健康診断によって経年変化を知ることが大切です。また、健康診断では、胃がん検診や大腸がん検診、子宮がん検診などのオプションメニューも用意されています。対象年齢に当てはまる人は、受診しておきましょう。

なお、健康診断にかかる費用ですが、職場・加入する医療保険者・自治体等に補助制度があるかどうかによって自己負担分が異なりますので、事前に職場の担当者へ確認しておくと良いでしょう。

生活習慣病予防として企業ができることはあるか?

生活習慣病は本人の気付かないうちに発症、進行していきますので、健康な人でも十分に注意しておく必要があります。

そのため、企業としても何らかの健康づくりキャンペーンを企画したり、普段から体重測定や血圧測定を行える環境を整えておくことが大切です。社員の生活習慣の改善と健康増進を促すことができれば、生産性を高められるなどの良い影響が期待できます。

また、健康診断だけに頼るのではなく、その後も食事改善や運動改善などのサポートを行うことが大切です。それにより、社員が負担する医療費の低減にもつなげられるでしょう。

パーソルワークスデザインでは生活習慣病を予防する健康診断をサポートします

生活習慣病を予防・改善するためには、「食生活や運動習慣の改善」「健康診断による健康状態の把握」が大切であることが、お分かりいただけたと思います。

パーソルワークスデザインでは、「健康診断実施支援サービス」を提供しております。これにより、あらゆる社員様の健康状態を的確に把握することが可能となります。

また、健康診断実施支援サービスは、特定保健指導サービスと連携させることができます。健康診断結果から特定保健指導の対象となる社員様を抽出し、健診から指導、改善まで一気通貫のサービスをご提供することが可能です。

このような連携によって、健康診断から指導開始までの期間も大幅に短縮され、対象の社員様のリスク意識が高いうちに指導を開始することが可能です。

ぜひお気軽にパーソルワークスデザインまでご相談ください。

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