社内ヘルプデスクとは?メリットや課題、解決方法も

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社内ヘルプデスクとは?メリットや課題、解決方法も

社内ヘルプデスクとは?メリットや課題、解決方法も

IT技術の進歩によって、企業では多くの端末を所有・管理するとともに、複数の業務システムを導入することが一般的になりました。しかし、社内のシステムトラブルが起こったときに問い合わせ窓口が用意されていないと業務が滞ってしまい、企業運営に重大な支障をきたすおそれがあります。

近年では、そういった社内の問い合わせに対応するための『社内ヘルプデスク』を設置する企業も増えてきています。そこで本記事では、社内ヘルプデスクに関する基礎知識や配置するメリット、よくある課題や解決策などについて詳しく解説してまいります。

1. 社内ヘルプデスクとは何か

そもそも社内ヘルプデスクとは、社内の従業員からの問い合わせに対応する業務のことを指しています。例えば、社内システムの使い方がわからない従業員に対して操作方法を指示したり、パソコンにエラーが起こったときに解消するための行動を起こしたりするなどの業務が代表的なものです。また、問い合わせ対応だけでなく、社内システムやサーバー構築、所有している端末のソフトウェア管理などを行うこともあります。
社内ヘルプデスクは主に社内環境の整備を目的として配置される組織であり、企業全体のスムーズな業務進行や売上アップ、社員満足度の向上などに寄与しています。

2. 社内ヘルプデスクを配置する3つのメリット

社内ヘルプデスクを配置する3つのメリット

社内ヘルプデスクを設置するメリットにはさまざまなものがありますが、特に大きな3つのメリットについてご紹介していきます。

2-1. 業務に対する社員の不安を軽減できる

業務を進めるにあたって、パソコンやプリンターなどの業務用機器になんらかのトラブルや使い方の疑問が生じることはよくあります。しかし、社内ヘルプデスクが配置されていない組織では、問い合わせ先が存在しないために自分でトラブルを解決しなければならず、解決までに長い時間がかかる可能性があります。

社内ヘルプデスクが配置されていれば、ITシステムや機器に対して詳しい知識をもたない社員でもすぐに問い合わせを通じてトラブルの解決をはかれるため、安心して日々の業務に臨むことができます。「何か起こったときは問い合わせできる窓口がある」という環境は、社員の不安を軽減するために役立ちます。

2-2. 労働環境の改善につながる

社内ヘルプデスクは「社員からの問い合わせに対応すること」も業務のひとつですが、「社内環境の整備」も重要な役割です。パソコンにインストールされているソフトウェアやライセンスの更新状況の管理、最新のセキュリティ状態の維持など、社内のさまざまな機器に関する情報を把握し、整備を行うことによって、労働環境の改善につながっていきます。

ソフトウェアやライセンスが最新の状態に更新されていない状況では、社員が業務を進行できなくなるなどのリスクがあり、社内環境に不備があれば社員満足度も低下してしまいます。社員がシステムや機器の不備を意識することなく、円滑に業務を行える状態を維持するのが理想的です。

2-3. 業務効率化をはかれる

社内ヘルプデスクを配置して社内で起こったトラブルを迅速に解決できる環境を用意することは、業務効率化にも大きく貢献します。
前述のように、ヘルプデスクを配置していない組織では社員が各々でトラブルの解決をはからなければならず、業務の遅延が長引いてしまうおそれがあります。加えて、過去に社内で同様のトラブルが起こっていたとしても、データが蓄積されていないために何度も同じトラブルを長時間かけて解決しなければならず、非効率なオペレーションが発生しがちです。

社内ヘルプデスクを設置することによって問い合わせ内容を一箇所に集約できるため、過去の問い合わせと対応履歴を蓄積することができるようになり、問い合わせを行う社員とヘルプデスクの双方が業務効率化をはかれるようになるのです。

3. 社内ヘルプデスクのよくある3つの課題

以上のように、社内ヘルプデスクを設置すると多くのメリットが期待できるのですが、いくつかの課題が生じることもあります。ここでは、社内ヘルプデスクによくある3つの課題をご紹介します。

3-1. 担当者の業務負担が重くなりやすい

社内ヘルプデスクを配置すると、担当者は社内のあらゆる部門からの問い合わせを一手に引き受けることになります。社内ヘルプデスク自体がある程度まとまった人数を確保して組織化されているのであれば十分に対応は可能です。しかし、情報システムにあまり詳しくない担当者が1~2人でヘルプデスクを受けもっていたり、普段はほかの部門をメインに業務を行う傍らでヘルプデスクを兼任していたりすると、担当者の業務負担が重くなりやすいという課題があります。

3-2. 属人化に陥りやすい

属人化に陥りやすいことも、社内ヘルプデスクの課題のひとつです。従業員からの問い合わせに対して適切な対応を行うためには、社内で導入されているあらゆるシステムに精通していなければなりません。サーバーやネットワーク、ソフトウェアやハードウェア、セキュリティなどカバーしなければならない範囲は多岐にわたり、それぞれに対して十分な知識を有している必要があります。特に専門的な知識が必要な問い合わせが来ると、その分野に特化したスキルやノウハウをもった人が集中的に対応を行うことになりやすく、業務の属人化が進みがちです。

属人化した状態でその専門知識をもった人材が休暇を取ったり急に退職してしまったりすると、途端にスムーズな対応が難しくなり、社内ヘルプデスク業務が滞ってしまうリスクがあります。

3-3. 業務の見通しを立てにくい

社内ヘルプデスクは何らかの問題を抱えた社員が各々のタイミングで問い合わせを行うため、ヘルプデスク側から見ると「いつ問い合わせが入るかわからない」という状態で待機し続けることになります。そのため「〇時からこの業務を進めよう」と思っていても、予定していた時間に急に社員からの問い合わせ対応が入ってしまい、予定どおりに業務を進められないなどの事態が頻繁に発生します。

また、「普段はそれほど問い合わせが来るわけではないから」と人員を少なめに配置していると、同時多発的にトラブルが発生したときに人手不足になってしまいます。そうなると、早急に解決しなければならないトラブルにスムーズな対応ができず、業務に重大な支障が生じてしまう可能性もあるのです。

4. 社内ヘルプデスクの課題を解決する方法

社内ヘルプデスクの課題を解決する方法

社内ヘルプデスクの課題について、いくつかお伝えしてきました。それでは、社内ヘルプデスクの課題を解決し業務効率化や属人化の解消をはかるために、どのような点に注意すべきなのでしょうか。1つずつ見ていきましょう。

4-1. 担当範囲を明確化する

社内ヘルプデスクの業務効率化をはかるためには、担当範囲を明確化する施策が効果的です。社内ヘルプデスクが対応しなければならない問い合わせは多岐にわたることから、ヘルプデスクのメンバーが得意としている担当範囲を洗い出したうえで、各々の専門分野を割り当てるとスムーズな対応を行いやすくなります。
ただし、担当範囲を切り分けて専門分野をもたせるだけでは属人化のリスクを解消できないため、後述する“ノウハウを蓄積する仕組みづくり”も同時に行うことが大切です。

4-2. ノウハウを蓄積する仕組みづくりを進める

業務効率化を念頭において担当者ごとに専門性を高める施策は有効ですが、属人化が進んで社員の負担が増大してしまうリスクもあります。そこで「社内ヘルプデスクで対応した履歴」を蓄積してノウハウを共有できる体制を整えるなどの対策を取り、同じ問い合わせが発生した際でも「他の担当者が対応にあたれる仕組みづくり」を同時並行で進めていくことが大切です。

4-3. 社内のコミュニケーションを密にする

社内ヘルプデスクのスキルやノウハウを蓄積・共有する風土を醸成するためには、担当者同士の密なコミュニケーションが重要です。こまめにコミュニケーションをはかることで、マニュアルでは表現しにくい細かい部分のノウハウを伝達できたり、担当者不在時のフォローがスムーズになったりする効果が期待できます。

直接的に会話するのも効果的ですが、近年では社内SNSを活用したビジネスチャットによるコミュニケーションなども多くの企業で取り入れられています。

5. 社内ヘルプデスクならパーソルワークスデザインへ

もし御社に社内ヘルプデスクを配置したいという場合には、ぜひパーソルワークスデザインにご相談ください。ヘルプデスクを中心としてBPO専業50年のノウハウを有し、お客様ごとにカスタマイズできる社内ヘルプデスクを数多く実現してきています。また、長年のノウハウの蓄積により労働環境の改善業務の効率化など、多くのメリットを得ることのできる社内ヘルプデスクを構築することができます。

パーソルワークスデザインが構築する社内ヘルプデスクでは、当然ながらお客様オフィスに常駐してヘルプデスク・サポート業務を行います。お客様社内で業務を行う為、対面・電話・メール・チャットといった様々なチャネルでの対応が可能です。受付対応やデスクサイドサポートはもちろんのこと、「一次受け窓口を弊社コールセンターで対応し、現場での対応が必要なものはオンサイトヘルプデスクメンバーが対応する」といった活用方法もございます。

ノウハウを蓄積する仕組みづくりも得意としていますので、詳しくは下記の「ヘルプデスク(オンサイト)」のページをご確認のうえ、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。

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