『採用の成功』に必要なこととは?新卒採用と中途採用のパターン別に解説

近年、人材不足が深刻化するなか、企業に求められるようになってきたのは「採用活動の効率化」です。特に自社と相性の良さそうな人物を短期間で発掘し、雇用契約を結ぶためには、一度採用業務の見直しを進める必要があるでしょう。
今回は、そんな採用活動を成功に導くためのポイントについて、新卒採用と中途採用の両方のパターン別にご紹介してまいります。
目次
1. 採用が失敗に終わる理由
そもそも採用活動が失敗に終わるというのは、どういったケースを指すのでしょうか。ここでは、主な採用活動の失敗パターンと、採用活動が失敗に終わる主な要因について、それぞれ解説していきます。
1-1. 十分な応募者を集められない
1つ目の失敗のパターンは、十分な応募者を集められず、母集団形成がうまくいかないというものです。
優秀な人材を探し出すうえで、やはり大切になるのはどれだけ母数を集め、そこから自社と相性の良さそうな人物をピックアップできるかです。採用目標が10人でありながら、実際に応募があったのは15人程度しかいないとなれば、「自社と相性が悪そうな人物であっても、やむをえず採用しなければならない」といった状況に陥ってしまいます。
このような「応募者数の問題」を抱えている企業の多くは、そもそも採用活動の現場で企業の存在をアピールできていないことが問題として挙げられます。求人広告を効果的に活用するなどして、まずは「採用活動を行なっていること」を広く知ってもらうところから始める必要があるでしょう。
また、“自社ではどのような人材を求めているのか”という、いわゆる『ペルソナ』が固まっておらず、応募者の側でも「ここは自分が応募すべき会社なのか?」という疑問を払拭できない問題も起こりえます。
欲しい人材が「ぜひ応募したい」と思うような広告や、価値観などの情報発信に力を入れ、応募者の増加に努めることが求められます。
1-2. 応募者に会社の魅力やニーズが伝わっていない
2つ目の失敗パターンは、応募者に会社の魅力やニーズが伝わっていないという問題です。実際に多くの応募者を集めることに成功したのは良いものの、選考過程で応募者が離れてしまうこともありますし、自社で求めているような応募者のスキルセットや応募者の魅力をうまく聞き出すことができずに人材選びが難航してしまうパターンもあります。
「優秀な人材」というのをどう捉えるかは難しいものですが、“売り手市場”となっている近年において、いわゆる能力のある人材は他の企業もその力を求めているため、応募者はより自分と相性の良さそうな会社や、能力が発揮できそうな会社へと流れやすくなっている状況にあります。
自社の魅力が十分に応募者に伝わっていないと、例え相性は良いと思われる人物だったとしても、向こうにはそのことが伝わっておらず、選考から離れてしまうことになります。
選考過程においては応募者の能力や人格を見極めるためにフラットな評価を下すことが大切ですが、だからといって応募者に無関心な態度を見せてしまうのはよくありません。面接を実施する際にはきちんと面接官が応募者と向き合い、真剣にコミュニケーションをとることで、お互いの相性やニーズをしっかりと確認していくことが大切になるでしょう。
1-3. ミスマッチや内定辞退が頻発する
3つ目の失敗パターンは、ミスマッチや内定辞退が頻発するというものです。せっかく優秀そうな人材を見つけられたのにもかかわらず、会社と相性が合わず短期間で退職してしまったり、内定を辞退してしまったりといったケースが各社で見られます。
このような失敗のパターンが発生する主な原因は、やはり選考過程にあることがほとんどです。選考基準が面接官に属人化されていて、面接官の印象だけで採用・不採用を決めてしまっていると、問題が起こりやすくなるものです。偏った人材が集まってしまうことになりますし、面接官の印象や話していた内容と会社にギャップがありすぎて、短期間で辞職してしまうといった問題も相次いで起きるかもしれません。
また、能力一辺倒の採用にこだわってしまい、長期的に働いてもらえるような性格かどうかという点を見逃してしまっていることも、ミスマッチを生んでしまう主な要因といえます。
これらの問題が頻発する場合、一度選考プロセスを抜本的に見直して、新しいアプローチを最初から構築しなおすことが重要になってくるでしょう。
2. 採用を成功させるためのポイント

採用を成功に導くうえでは、採用の目的や欲しい人材のニーズに合わせた取り組みを実行する必要があるでしょう。先ほどとは逆になりますが、改めて「成功につながる採用のポイント」について、解説してみましょう。
2-1. 採用コンセプトを見直す
1つ目のポイントは、採用コンセプトの見直しです。
どのような人材を自社では求めているのか、どんなスキルが会社に不足しているのか、どのような文化を育んでいて、何を変える必要があるのかなど、現状での採用コンセプトを分析し、見直すところに力を入れていきましょう。
2-2. 採用手段を多様化させる
2つ目のポイントは、採用手段の多様化です。
今や採用活動は一括採用だけでなく、インターン制度や知り合いの紹介制度など様々な方法が各社で取り入れられています。採用活動に多様性をもたらすことで、まさに多様な人材と接触する機会を増やすことができていきます。そうすることで、ニーズに合った人材の獲得をしやすくなるといえるでしょう。
2-3. 採用活動へ全社的に取り組む
3つ目のポイントは、採用活動へ全社的に取り組む必要がある点です。
採用活動は採用担当者だけの仕事ではありません。「ゆくゆくは自分の部門にやってくる人材」を発掘するプロセスでもあるわけです。ですから、採用活動の社内認知を高める必要もあるでしょう。
たとえば、自社で優れた成果を挙げている営業部門のトップを採用担当に配置したり、面接や面談に各部門から担当者を配置したりと、多様な意見を取り入れることのできる仕組みづくりを進めてみるのも良いでしょう。
3. 新卒採用の成功につながるアプローチ
ここで、新卒採用において成果を挙げている主なアプローチを2つほどご紹介しましょう。
3-1. ミートアップ
『ミートアップ』は、企業の採用担当者と学生が直接コミュニケーションをとることのできる「懇親会」や「アクティビティ」を開催し、そこから有望そうな人材を確保していく、というものです。
学生と企業が関係を深められるだけでなく、就活生の能力についても多面的に判断できるため、昨今では多くの企業で導入が進んでいます。
3-2. ダイレクトソーシング(ダイレクトリクルーティング)
『 ダイレクトソーシング(ダイレクトリクルーティング) 』は、企業が直接有望な学生にコンタクトを取り、「うちに来ませんか」とスカウトを行うものです。
いわゆるヘッドハンティング方式の採用アプローチは、自社と相性の良さそうな人物を“一本釣り”で獲得できるだけでなく、1対1でのコミュニケーションを重ねることで、ミスマッチを回避することにもつながります。
※ダイレクトリクルーティングは、ビジョナル株式会社の登録商標です。
4. 中途採用の成功につながるアプローチ

続いて「中途採用の成功につながる手法」ですが、主に以下の2つのアプローチが挙げられます。
4-1. リファラル採用
『リファラル採用』は、自社社員の知り合いから有望そうな人材を紹介してもらい、そのまま入社してもらう方法です。
知人経由で紹介を受けられるので、お互いにある程度の接点を持った状態で接することができ、知り合いも勤めているということから、定着率も高くなりやすいのがメリットといえます。
4-2. 自社採用サイト活用
『自社採用サイト』を中途採用向けに活用し、求職者を募るのも一つの手段です。
自社採用サイトは一般の求人媒体とは異なり、直接自社に興味のある人しか見にくることがないため、自社に対して強い関心を抱いているケースが多いのが特徴といえます。
効果が出るまでに時間はかかるものの、自社サイトを通じて独自に強みを発信し、ミスマッチの少ない応募者を獲得するのに役立つはずです。
5. 採用を成功させるならパーソルワークスデザインへ
採用を成功させるためのポイントや具体的なアプローチについて説明してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。自社に合った採用アプローチをどう選定して進めていくかという『戦略立案』のところから重要になってくることはお分かりになったかと思います。
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