すかいらーくホールディングス様 アウトソーシング事例

導入の目的

時代に即した形へ、採用活動を根本的に変化させたい

業界トップクラスの売上高を誇る「すかいらーくグループ」には20を超えるブランドがあり、その各ブランド合計で約3200店舗を日本国内および台湾で展開しています。年間約4億人にものぼる来店者を迎える従業員数は、全国で約10万人。その中核を担う社員も、近年の積極的な出店戦略に合わせて、採用をおこなってきました。外食産業に限らず、多くの企業が採用活動に苦戦する中、すかいらーくHD様は順調な採用活動を実施できています。

とはいえ、はじめから計画通りの採用活動ができていた訳ではありません。リーマンショック後の就職氷河期といわれる2012年の採用活動では、従来通りのやり方で進めたにもかかわらず、思うような採用活動ができず、入社した新入社員の数は目標を下回りました。このことが、採用に対する取り組みを改める契機になったといいます。

「古い手法のままの適性検査や採用プロセスなど、自社の考えだけで改善を重ねたやり方では、経験から予測できる範疇を飛び越えることはできません。これからはもっと世間一般の企業がとらえている採用という考え方や、最先端の採用プロセスを自社に採り入れて、新しい時代に即した採用活動へと変化させていく必要があると考えました」。

以降、すかいらーくHD様は人材に関わる業務のプロフェッショナルである外部企業の協力を得て、自社の採用活動を根本的に変えていく決断をしたのです。

取り組み内容

採用を実現するため、採用活動の一部業務を委託

採用活動の変革を担うパートナーに選ばれたのは、当時から身近な存在として提案をしていたパーソルワークスデザイン（当時、パーソルテンプスタッフ 東日本OS事業本部）でした。そこから、より良いプロセスを実現するための提案と、結果を確認・共有する定期的なミーティングを何年も重ねていく中で、長年の経験と他社の成功事例から得たノウハウを共有。少しずつ改善を進めながら、一部採用業務を委託するという現在の採用プロセスへと変化を遂げていきました。現在、パーソルワークスデザインでは、店舗で勤務する社員およびパート・アルバイトの採用を一括対応・管理する応募受付センターを運営し、関連するバックオフィス業務全般を請け負っています。

また、2015年からすかいらーくHD様は積極的な出店戦略の遂行のため、より多くの人財の採用に向けて、クルー出身の社員を増やす方針を打ち出しました。それに合わせて、現場の責任者であるエリアマネジャーが中心となり、エリア内の店舗で働くクルーとコンタクトし、採用面接へと導くエリアリクルーター制を開始。エリアマネジャーと上長の営業部長にさまざまな情報を発信するなど、クルーに対する動機付けの支援も、パーソルワークスデザインがおこなっています。

「採用希望者の発言や態度から心情を把握して、営業部長やエリアマネジャーにその情報を共有してくれます。おかげでエリアマネジャーは情報を基に、本人に声をかけることができるのです。ほかにも、電話応対などすべてのやり取りをお任せしていて、採用希望者の動向を最後まで追いかけ続けてくれます。当社が実施する説明会以降の採用活動を手厚くサポートしていただいており、パーソルワークスデザインは当社の採用計画に欠かせない役割を果たしています」。

導入の効果

さまざまな改善策を取り入れ、継続的な採用を実現

面接官と採用希望者のスケジュール調整もパーソルワークスデザインが担当。双方との迅速なやり取りにより、多いときで月/200超の面接をセッティングしています。こうしたさまざまな業務の委託により、すかいらーくHD様は計画にしたがった採用を実現することに集中できています。

「採用担当者の本来の業務は、採用希望者と向き合う時間を増やすこと。モチベーション向上のためのイベント企画、説明会の準備・開催、合格後の連絡やコミュニケーション、内定者向けのイベント企画などです。これは単純に採用担当者数を増やせば良いという問題ではありませんでした。パーソルワークスデザインに教えていただいた手法・ノウハウがなければ、ここまでの結果は得られなかったと思います」。

2社の連携前後の成果を比較すると、採用の応募から面接までのプロセス途中での離脱率を半分に削減。面接までの期間を2週間に短縮するなどの改善により、2018年度は223人の社員採用に成功しました。これで採用人数の目標を3年連続で達成したことになります。

また、すかいらーくHD様では、入社志望者と直接コンタクトする採用担当を現場の社員から選抜しています。この採用担当にも研修などのリソースが必要でしたが、パーソルワークスデザインとの連携後は、この採用担当の数も削減できました。

競合他社に比べて、十分な採用活動ができているというすかいらーくHD様。結果には満足しつつも、すでに将来の採用活動を見据えて、さらなる改善を検討しています。

「採用戦略が非常に重要な時期です。2020年以降に景気がどう変化するのか、予測に基づいた最善の対応を進めていく必要があります。また、学生とのコミュニケーションも以前とは傾向が変化していると感じます。そうした中で、どのように採用を進めていくべきか、これからもご提案いただけるとありがたいです」。